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愛媛県西条市を流れる加茂川の河口には、干潮時に砂泥質の干潟が干出する。
隣接する中山川河口に形成される干潟と合わせた面積は383haとされ、
この面積は愛媛県に存在する干潟の面積の約半分に値する。

加茂川河口干潟の生物については、小林(1996)*1による塩性植物、山本ほか(2000)*2
による鳥類、山根・山本(2000)*3による底棲動物群集に関する報告があるが、
近年の記録は存在せず、県内最大の干潟の現状を把握し、保全について考えることが急務である。

「加茂川河口干潟 生物調査プロジェクト 2014」

西条自然学校では、1997年頃から加茂川河口での生物の観察を行ってきた。
現在までに確認、報告されている断片的な生き物の情報を基に、
2014年4月から約1年間かけて、再度基礎調査を行う。
情報を収集し、調査を行うことで、加茂川河口干潟の生物や環境の特徴を明確にし、
この干潟の存在と、たくさんの生き物がすむ重要な場所であることを発信したい。

■活動成果はこちら[干潟通信 2014初夏版][干潟通信 2014晩秋版]

※このプロジェクトは、パタゴニア日本支社助成金プログラムの助成を受けて実施しました。

「加茂川河口で確認されたカニ類」



河口の上流側にはヨシ原があり、アシハラガニ、ハマガニなどが生息している。
干潟の砂地には、ハクセンシオマネキ、
チゴガニが生息しており、泥地にはヤマトオサガニが多い。
干潟にはユムシ、アナジャコも多く、それらの巣穴に共生する
トリウミアカイソモドキなどのカニ類も生息している。

コブシガニ科 マメコブシガニ*
ワタリガニ科 イシガニ
ガザミ科 ガザミ*
ケブカガニ科 マキトラノオガニ*
オウギガニ科 オウギガニ
モクズガニ科 イソガニ*
モクズガニ科 ケフサイソガニ*
モクズガニ科 タカノケフサイソガニ*
モクズガニ科 モクズガニ*
モクズガニ科 ヒライソガニ*
モクズガニ科 トリウミアカイソモドキ*
モクズガニ科 ハマガニ*
モクズガニ科 アシハラガニ*
モクズガニ科 ヒメアシハラガニ*
ベンケイガニ科 アカテガニ*
ベンケイガニ科 カクベンケイガニ*
ベンケイガニ科 ユビアカベンケイガニ*
ベンケイガニ科 フタバカクガニ*
ベンケイガニ科 ベンケイガニ*
ベンケイガニ科 ヒメベンケイガニ*
スナガニ科 スナガニ*
スナガニ科 ハクセンシオマネキ*
コツメキガニ科 コメツキガニ*
コメツキガニ科 チゴガニ*
オサガニ科 オサガニ*
オサガニ科 ヤマトオサガニ*
カクレガニ科 ウモレマメガニ
カクレガニ科 オオヨコナガピンノ
カクレガニ科 ピンノの一種*
ムツハアリアケガニ科 アリアケモドキ*
  * は、加茂川河口干潟 生物調査プロジェクト2014で確認された種




加茂川河口でチワラスボ発見(2012年)

2012年6月18日、環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠB類に指定されているハゼ科の
チワラスボが加茂川河口干潟で確認された。
チワラスボは赤または赤茶色の細長い体が特徴で、あごの下に短いひげがある。
水のきれいな泥干潟に生息し、普段は泥の奥深くに潜んでいる。
愛媛県内では重信川の干潟で稚魚が発見された記録があり2例目となった。

発見したのは西条西中3年の村松宏起君(14)と高松雅史君(15)、
横井大輝君(14)の3人。
6月18日午後、授業の一環で干潟の生物観察を行った際、2匹の親魚を見つけ、
講師をしていた西条自然学校の山本がチワラスボではないかと気付き発見に繋がった。

 


 参考文献
小林(1996)*1「加茂川河口域における塩生植物群落の立地条件」, 『愛媛県総合科学博物館研究報告』, 1, 33-44.
山本ほか(2000)*2「愛媛県加茂川河口域(1998-1999)の鳥類相」, 『愛媛県総合科学博物館研究報告』, 5, 3-10.
山根・山本(2000)*3「愛媛県加茂川河口域の底棲動物群集」, 『愛媛県総合科学博物館研究報告』, 5, 11-23